天然記念物 五十谷の大スギ

一、名称 五十谷の大スギ

二、県指定年月日 昭和五十年十月七日
 

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やっと鳥海山                               5月25日

前日は車中泊のつもりが、思いがけなく旅籠での一泊となった。
やはりここでもモリアオガエルの大合唱だったが、前日は結構な距離を歩いており、ぐっすりと寝ることができた。
旅籠の管理人さんに、疲れているから食事時間になっても爆睡しているだろうから起こしてくださいな!と頼んでおいたが、6時過ぎには目が覚めてしまった。
そして鳥海山が雲の切れ目から顔を覗かせている。

ご主人に断りを入れ、朝ご飯の前に中島台に行って写真を撮ってきます。
スッキリと晴れているわけではなく、雲の間から山頂が見え隠れする程度だったのですが、もうこれで十分です。
あとは夕日が沈む写真が撮れたなら問題ないのですが。

望遠でも狙ってみます。
350mmですが、ここまでしか寄れません。手持ちなので絞りは開放、周辺光量の不足が目立ちます。おまけにセンサーにはゴミだらけ!
とりあえず、やることのひとつが無事終了し、ホッとして旅籠に戻ります。
時間は既に8時30分になろうとしています。
食事を戴き、朝風呂に入ってから象潟の町に向け出発です。
非常に居心地の良い旅籠で、また必ず来ることを約束して宿を出ます。

象潟の町が見えてきました。
ちょうど田植え時期のため、田圃では皆さん作業に余念がありません。
草刈りをしているオジサンに声をかけ、眺望の利く良いポイントを尋ねてみます。
ついでに植えている稲の種類も訪ねてみます。「ひとめぼれ」とのことで、このあたりの米は特Aの美味しい米が獲れるそうです。
そりゃ鳥海山の水が直接入る棚田なら、間違いなく美味しいことでしょう。
超有名な「あきたこまち」を植えないところを見ると、かなりのこだわりがあることを感じます。

オジサンに言われたとおりのポイントに向かってみます。
雑誌の取材でも結構訪れるポイントだそうで、確かに象潟の北半分が見渡せることができます。
ちょっとばかり工夫してみようということで、PLフィルターを噛ませてみます。
でもこれは結果からいうと大失敗でした。もともとPLは嫌いなのですが、水面の反射には良いだろうとの考えが浅はかでした。
本当の色ではなくなってしまうので、ルポに使う写真としては失格です。
数枚、PLを外して撮影しておいて助かったのであります。

一通り撮影が終了し、のんびりしていると周辺のいたるところからキジの声が聞こえてきます。「ケーン、ケーン、ドドドド・・・」すぐ近くにもいるようです。
「ドドドド・・・」音の方を眺めると、いますたいました。
こちらを気にしているようで、じわりじわりと離れていきます。別に危害を加える訳じゃあないんだけど、鳥はそれを理解してはくれません。
キジ君には別れを告げて、いよいよ象潟の街中へ取材に入ります。

まず最初に訪れたのが郷土資料館。
鳥海山の噴火の詳細が知りたかったのですが、ありきたりの資料だけで詳細は得られませんでした。お客さんが来るのが珍しいらしく、職員もきょとんとして「あの〜何でしょうか?」といわれる始末。
まったく・・・・・
表には2600年前の噴火で埋もれた杉の大木が展示してありました。

合併に際して、何故象潟の名前を残さなかったのか?人口の少ない仁賀保の名前にした理由、頭が悪そうに思えるひらがな名(にかほ市)にした理由など、根掘り葉掘り聞きましたが、どれもまともに答えられないようでした。
市役所に行って資料を集めることに切り替えます。
市役所はうまいことに道路を挟んで向かい側に存在しています(笑)
インフォメーションには誰もおらず、経費削減かな?と思いました。役所内の人数も少なめでよろしい。
鳥海山のハザードマップを戴こうと、窓口に行くも早速たらい回しに遭います。
そして住民なんとか・・・課が担当のことで、窓口前の椅子にかけて待ちます。
待ちます・・・・・待ちます。
職員は応対するそぶりすら見せずに、暇そうにしています。

ふぁびょーん!

つい窓口から叱咤激励の言葉をかけて差し上げます。
職員は何度もペコリペコリ。分かっているなら何で最初から応対しない?
気持ちを切り替えて、ハザードマップ戴きたいんですが・・・・・
「ああ、それは総務課の担当です」

ふぁびょーん!!!

この期に及んで、まだたらい回しにするか?なんておめでたい連中なんだ。
それを見ていてか、奥にいた男性がやってきて探してきます・・・と言って飛んでいってくれた。
10分後、果たして持ってきたのは古いパンフレットで、ハザードマップは無いという。にかほ市になったので新しいものを作っている最中とのことだが、ハザードマップの在庫を切らしてどうする?
まったく危機管理意識がなってないったらありゃしない。
その後総務課の方が息を切らして古いハザードマップを探してきてくれたのは良いのだが、山陰の岸本町に続いて、あきれかえってしまった町のひとつにランクインした瞬間でもありました。
まったく役所ってところは・・・・・・

イライラしながら象潟の駅に向かいます。
飾り気も何もない駅舎で、かなりの好印象です。タクシーが二台、いつ来るともしれぬ客を暇そうに待っています。
芭蕉の句碑を探しますが見あたりません。タクシーの暇もてあまし運転手に聞いてみますが、知らんと一言。う〜ん、困った。
どこかにあるはずなのだが・・・・・・
駅の中に入って売店の女の子にいろいろと聞いてみます。町内のおすすめをいろいろと教えてくださり、この娘は好印象。オフ仲間の山形出身のTさんと良く似てらっしゃる。東北日本海側美人とでもいうのだろうか?w
早速その象潟公開堂とやらに行ってみます。

何となくレトロっぽい作りで、感心しながら眺めます。
ちょうどフジが満開で、天気も快晴となってきまして良い雰囲気です。

公会堂の道路側には、芭蕉が辿った象潟の観光ポイントがイラストによって描かれています。
下手な解説を読むより、ずっと説得力がある逸品です。
娘さんが勧める理由がよく分かりますね〜。
周辺も旧街道の宿場町の面影か、のんびりとした長閑な時間が流れています。

町外れにある、道の駅象潟「ねむの丘」に向かいます。
道の駅の向かい側は、いまだに流山の痕跡が見られ、九十九島の面影に浸れます。
オバサン、男連中に負けじと頑張って雑草狩りに精を出しています。ちょっとへっぴり腰ではありますが(笑)

道の駅は広大な敷地に温泉付きという、これ以上何が必要か?というような施設を誇っているのですが、なんだか好きになれませんです。
傍らにある夕日の展望台の方が、気が休まりました。
カラスがうるさいので追い払ったところ、逆に威嚇されてしまいました。

さて、市内で残したポイントと言えば象潟港です。
ここものんびりとした風景で、ちょっとゆっくりさせていただきます。
埠頭の脇には怪しげな車が二台。一台は申し上げるまでもなく自分の車。
もう一台は、変なオサーンが車の中で身じろぎもせずに固まっています。
当方キヤノンの白レンズをつけて歩いていたところ、なんだかこちらを睨んでおります???同業者?
鳥海山の雲が切れたら、出てきました!
なにやら重そうなカメラバックをぶら下げ、埠頭の先端めがけて歩いていきます。
自分の島を荒らすんじゃねぇ〜、とでも言いたかったのかもしれません。

しかし、この日は霞がかかっており、山を撮るにはまったく良くない一日。
PLフィルターをつけて撮影したので、余計に最悪の写真になってしまいました。
澄みきった日の朝に撮影するんじゃなきゃ、くっきりとした写真は望めそうにありません。
夕日を撮るには鳥海山五合目からの長めが一番です。
そこで、五合目からの夕日を狙おうと遊佐町まで戻り、鳥海ブルーラインで山を登ります。

県境には三崎山公園という場所があり、芭蕉の歩いた道として有名ですが、現在はこんな状態で荒れ放題。300mほど歩いてみましたが、足はくじくし、草のトゲで腕から出血しながらの徒歩となってしまいました。
日暮れまでには時間があります。ここで小野曽集落にあるという千本杉に寄り道です。
母の実家より4kmほどの近さですが、今まで行ったことがありませんでした。
なかなか発見することができずに、農作業中のオジサンに道を聞いてみます。
すると、スギのところまで案内すると行ってくれます。結構距離があ理想なので、それは丁重にお断りし、道順を教えていただきます。
昔の集落の話までいろいろと教えてくださり、いたく感謝して分かれます。

教わった通り道を進んでいくと、沢沿いに不気味なスギが立っておりました。
幹の太さは五mを切り、それほどの大きさではありませんが、その存在感たるや、普通のスギでは太刀打ちできそうにありません。
これは名木ですなぁ〜。エノキタケみたいだけれども。
4時を過ぎました。
そろそろ鳥海山へアプローチしなければなりません。30年前に一度来ていますが、もうすっかり当時のことは忘れてしまっています。

秋田県側5合目の鉾立です。
眼前には名曽の渓谷が口を開いていますが、これは記憶にしっかりと焼き込まれておりました。
地形図を見ていると、これは旧火口かな?と考えていたのですが、どうやら氷河によって作り上げられた圏谷(カール 穂高が有名ですな)のようです。

鉾立山荘です。
30年前にはここから山頂めざし、登ったのを思い出します。
紫外線で顔をやられ、下山してから高熱を出してしまい、いまだに当時の傷跡が鼻のあたりに残っています。この歳になるまで残っているということは、一生消えないようですね。鳥海山に登った証のようなものでしょうか?

誰もいない鳥海山、完全に独り占め状態です。

ブナ林も魅力的です。
ちょうど雪融けで、雰囲気も抜群。

山形側の大平から庄内方面の俯瞰です。
ここから夕日を狙おうと考えていたのですが、なんとブルーラインは午後5時で閉鎖とのこと。
夕日は狙えんではないか!
隠れた7時頃まで待っていようかとも考えたが、完全閉鎖で、鍵をかけられるというのだ。「あちゃー」

完全閉鎖では致し方なく、先ほど立ち寄った三崎山公園から夕日を狙おうと計画変更をします。
日暮れまではまだまだ2時間ほどありますので、焦ることはありません。
気持ちを入れ替え、5時まで風景を楽しむこととしました。

憧れの西鳥海山、猿穴火口です。
いつかは猿穴、されど猿穴、そう思って30年が過ぎ去ってしまいました。
次に来たときには待ってろよー猿穴!
日本で、ここ1万年の間で富士山と共に、最も大量に溶岩を流出させた火口のひとつでしょう。
この火口内を彷徨うのが当面の目標なのです。(変な趣味で申し訳ありません)

庄内からも鳥海山をパチリ。
こちらの景色の方が有名のようです。しかし、秋田県由利地方や、新庄市から眺める鳥海山は完全な富士山の格好をしており、この姿が全国区になってしまったら、全国から登山者が大量に押し寄せることになるでしょう。

三崎公園から夕日を狙います。
時間は7時になろうとしています。
命知らずの釣り人が岩の上におり、なかなか良いショットは撮れずじまいでした。
海面すれすれに雲があり、どう転んでも海面に落ちる夕日は撮れなかったわけで・・・
カメラ2台体制で望んだのですが、完敗に終わりました

ああ、海面上の雲が憎らしい。
結局、今回の旅は天候に左右されすぎの旅のようです。

 

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