長野、三重、滋賀、福井の旅

2002年 3月 18日〜

3月18日
夜間に名古屋を抜け、鈴鹿近くで一夜を明かし桑名市にある太夫の大樟に向かう。市街地の中心から2kmほどの距離のところにあり、すぐそばにまで住宅地が迫ってきているが、クスノキの周囲は竹林に囲まれており、緑豊かな空間が残されている。資料には幹周6.8mとなっているが、太さよりも見事なコブに圧倒されてしまった。
クスノキのコブでは今まで見てきた中でも最大クラスのものだろうと想像される。
桑名市指定天然記念物で隠れた名木の一本と言っても良いだろう。

   

クスを辞して桑名から多度町に向かうと雨が降ってきた。朝からどんよりした空ではあったが、いよいよ来たかといった感じだ。写真を撮影するには晴れよりも曇りがいい。できれば降り出しそうな雲行きの時が一番いいと感じているのは私だけだろうか。晴れたときの木の写真は全く冴えないのは撮影に興じる方ならおわかりだろう。
降りしきる雨の中を多度町に入り、「大杉がある場所を知りませんか?」と何人にも声をかけるも、誰も知らないと答える。ちょっと大きめのスギなど眼中にないようで、自分の町中の文化財にはまったく興味がないようで残念だ。
仕方なくあちこちと走り回ると、遠方にひときわ高いスギの梢が見えてきた。アレに違いないと思い細い路地を分け入っていくと、ありました、ありました!

美鹿の神明杉  三重県指定天然記念物  幹周 6.5m  樹高 30m  樹齢 860年と解説板にある。
2本の合体木で、まだまだ若く樹勢も旺盛みたいだ。どう見ても樹齢400年ほどだと思うのだが、860年はご愛敬としておこうか。

続けて北勢町のカヤの木にもよってみる。個人邸内にあるので許可を得てからの撮影。
こちらも幹の太さが6mちかい立派なカヤの木だった。

    

カヤを撮り終えるとついに猛烈な雨が襲ってきた。車の運転もためらわれるほどの豪雨で、しばらくは雨宿りを決め込むことにし、車内でデジカメ写真の画像処理に興じる。安物のノートパソコンを買ってしまったもので、どうも最近調子が悪い。バッテリーは持たない、TFTの色がおかしい、勝手にダブルクリック処理をしてしまうなどの不具合が出てしまうのだ。特に車のバッテリーで充電すると持ちが悪いようで、アクセス中にダウンしてしまうこともしばしば。これはいかがなものか。でも安いものながら大活躍はしてくれていて、感謝の気持ちで一杯だ。このノートがなければこの旅日記も存在しないのだから・・・・(笑)。次回に購入の際にはなによりもバッテリーの持ちの良いパソコンを買わなければね! といったらあのS◎NYしかないかな?

30分ほどモニターと睨めっこしていると、雨足が強かったわりには早めにやんでくれた。どうやら寒冷前線の雨だったようだ。ふと遠方を見やるときれいな虹が架かっているではないか。結構近くに存在していて500mほどの距離かなぁ、なんだか手を伸ばすと届きそうな錯覚に陥るほどだ。

雨はやんだがすっきりとは晴れずに、薄暗い状況が続く。写真撮影には厳しい状況で、本日の撮影はもう諦めモードに切り替え、一路「ほんまもんの里」熊野古道へと南下することに決め込むことにする。
42号線をひたすら南下するが、この国道も交通量が少なく瞼を襲う重力との戦いに明け暮れるはめに・・・・。
そんな折、通りかかった大内山村にて山火事に遭遇してしまう。半分眠っていた頭が一気に目覚めてしまった。
ようやく消防車が到着したばかりの状況で、かなりの火の勢いだ。消防士らが走り回り放水するも、なかなか消火には到らない状況で、住民には申し訳ないと思いながらしきりにシャッターを切る。
生木の燃える匂いが充満し、火の放射熱で顔が火照る。不謹慎ながら新聞社に持っていけば買ってくれるかも知れないなぁ〜と思いつつも、近くには大きな町がないことを知りあえなくもこの考えは却下だね。

 

1時間ほど野次馬をしてからふたたび南下の一途に。
火事を見て異様に興奮したのか、身体全体を脱力感が襲い運転を断念することにする。紀伊長島町の豊浦海岸にて車中泊。まったく人気がないのも怖いが、明日の夜明けの写真撮影も考え我慢することにする。

3月19日

翌朝は日の出に合わせて起床する。普段は起きられないのに、こういった時の体内時計とは見事なもので、日の出30分前にはパチッと目が覚めてしまった。
デジカメの望遠側は、残念ながら80mm程度なのでこれまでの画像しか撮影できなかったが、35mmカメラではバッチリ400mmで撮らせていただきました。これは来年の年賀状に使えるか?などと考えてしまったり、画像処理のネタに使えそうだな、こりゃ!と思ったりする。
久々に清々しい日の出を拝むことが出来たことに感謝することしきりだ。

   

実はこの豊浦海岸、豊浦神社の大クスと呼ばれる大きなクスがある。
幹周は10.3m 樹齢1500年というから超一級の存在で、豊浦神社の主といった存在だ。
典型的な暖帯樹林の社叢で、なかにはビランジュなどの姿も見られる。

   

紀伊長島町に戻ると、町中に温泉があるのを発見してしまった。小原庄助さんじゃないけど、朝湯に浸かることにする。
やはり温泉地帯ではないので循環のお湯みたいだ。肌が人一倍敏感なため湯には極力浸からないで、ひたすらシャワーによって身体を洗うことに専念する。塩素濃度が高い湯に浸かると肌がヒリヒリしてしまい、手に負えない状態となってしまうのだ。一種のアトピーなのかも知れないなぁ。
気分も一新したところで、次の目的地の尾鷲神社の楠に向かうことにする。

  

有名なクスなので訪れた方も多いと思うが、10mを越える立派なクスノキで樹齢も1000年以上を経たものだという。
町中にあるので建物が写り込んでしまうのは避けられないが、ローアングルにて狙ってみた。
デジカメ、35mm、ブローニーと三種類で撮影するため、かなり長いこと樹のまわりをうろつく羽目になってしまう。その悪戦苦闘ぶりを眺めていた神社の方が出てきてくれて、本殿裏にある本当の神木を案内してくれるという。急傾斜地にあるため正確な大きさは分からないが、表にあるクスと甲乙つけがたい大きさであることは確かだ。
町内の老人クラブの方々が年に数回、神木まわりの清掃をしてくれるそうである。普段は見ることのできない木を間近で見せていただいたことにいたく感謝する。
 車はいよいよ熊野に入り、道の駅で一服することにする。ここの道の駅では、ロビーにて写真展が行われており、紀和町に棚田が存在しているのを作品で知ってしまう・・・・・・。ああぁ、余計なものを見てしまったぁ〜(笑)。
先日見た鴨川市の棚田よりも相当大規模なものだという。とりもなおさず翌日に訪問することを決意するも、気力がまだ残っており、日が暮れてしまっても良いから一気に紀和町の棚田まで行ってしまうことにした。
19時頃に棚田に到着し、軽い食事を済ませる。一時間ほど満天の星空を堪能してから早めの就寝だ。棚田のまっただ中で心地よい一晩を過ごすことに。遠くからミミズクの鳴き声が聞こえてきて、なんだか夢にでも出てきそうなロマンチックなシチュエーションだなぁ。

3月20日

   


3月17日3月20日

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