1995年の台風の影響を受け、翌年から御蔵島への植樹をはじめた巨樹の会。台風被害を調査すると共に、巨樹の宝庫でもあるこの島の樹木調査も同時に始めることとなった。
調査をすると、
いたる所にシイの巨樹が無造作に生育し、どこかに日本一が眠っているかも知れない・・・と誰しもが思い始めているところでもあった。そして2年目の春先に、この樹との初対面を迎えることとなる。
余りもの倒木の多さに前進もままならない状況で、そろそろ引き返そうかと思った頃だった。誰かがオオミズナギドリの巣に足を取られもがいていると、前方より案内の日野氏の声がこだました。「おい!すごいのがいるぞ!」
まさにその姿は、今まで見たどの巨樹よりも圧巻であった。
島全体に生息するオオミズナギドリ(現地名 カツドリ)に根元の土を掘り出され樹勢は旺盛とまでは行かないが、大きな板根の発達により幹周の値は18m近くになってしまう。板根を避けるような計測により出した値が13.79m。
単に幹周だけでは語り尽くせない存在感がこの樹にはあった。
その後御蔵島村では、エコツアーなどによりガイド付きにて訪問するシステムを導入中であるが、いまだ軌道には乗っていないと聞く。一刻も早く体制を充実させ、いつまでもこの樹を守ってほしいものである。
※1 板根を避けて測った実測値