リストには載らなかった巨樹たち

数本の合体木や、ヒコバエが多いがゆえ、樹形の変形などにより、正式な幹まわりとして捕らえられない巨樹がかなりの数に上っている。昔の資料などにより現在の大きさとはかけ離れた数値などで報告されている木も多く、ここではそうしたドロップアウトしてしまった巨樹たちを取り上げてみた。


北金ヶ沢の大イチョウ

青森県指定天然記念物

青森県西津軽郡深浦町北金ヶ沢

幹周  18.8m
樹高  33.0m
樹齢  約700年?

他の特集においてもこの木のことを紹介しているが、あえてここに出した。実測値だけでは、全国4位に相当する値であるが、本当の幹の太さ、例えば地上2mを計るとすれば、これはもう断然この木が日本一となる。一刻も早く国の天然記念物になることを望んでいるのであるが。

 


銀杏木

青森県三戸郡階上町道仏銀杏木

幹周  13.28m
樹高   29.0m
樹齢   約700年?

集落の名前の由来もこの木から来ているのであろう。全国的に見ても6位に相当する銀杏の巨樹である。天然記念物の指定も一切無く、名前すら付いていない。地元の方はこの木のことを’いちょうぎさん’と呼び親しんでいる。

 


東根の大ケヤキ

国指定特別天然記念物

山形県東根市東根 東根小学校校庭

幹周  15.77m
樹高  26.0m
樹齢  約1000年

実はこの12.6mという報告値は、昭和40年代の天然記念物辞典に掲載されている値であり、写真の右側が根上がりしているということで、地上3m付近を計測した値で、このままでは日本3位のケヤキということとなってしまう。しかし素直に1.3m上を計測すると15.77mという数値が得られる。古木になると空洞を発生しやすいケヤキにおいて、この幹周は出色の大きさであり、他の追随を許さないほどの大きさである。

 


添川の根子杉

山形県指定天然記念物

山形県東田川郡藤島町添川

幹周  11.95m
樹高  36.0m
樹齢  約400年程度

巨樹の宝庫でもある庄内平野の南東部、藤島町の山林内にあり、6〜7本ほどの根が癒着した合体木ではある。古くより山の神様として山仕事をする人々より祀られてきた。周囲の深い森林の雰囲気とあいまって、素晴らしい巨樹の一本である。


高井の千本杉

奈良県指定天然記念物

奈良県宇陀郡榛原町高井

幹周  計測不能 約17m程度か?

樹齢  約700年程度

古い井戸のまわりに杉を寄せ植えしたもので、杉が生長し、お互いが合体して出来上がった巨樹である。単幹ではないので端整な樹形とは言い難いが、その迫力は今まで見てきた杉の中でも有数なものである。

 


 

岩屋観音の子持ち杉

勝山市指定天然記念物

福井県勝山市岩屋 岩屋観音

幹周  17.0m
樹高  33.0m

樹齢  800年?

今まで見てきた杉の中で最高の迫力であったことは間違いない。これで中心に聳えていたであろう主幹が残っていたならば、日本で最高の杉の称号を与えても良いような気がする。凄まじい杉があったものである。

 


  
 |  目次  |


 Copyright(C) 2002 Hiroshi Takahashi All rights reserved