森の巨人たち100選が発表されるまでは、ほとんど無名だったヒバの巨樹である。
環境省調査からも完全に漏れており、地元の方と営林署のみぞ知る巨樹だったようである。
私が訪問した2001年10月当時は、行き先を示す案内板などはまったくなく、地元の漁港で水揚げをしている漁師さんに聞いても知らないという。唯一、この先の森の中にあるらしい・・・・という情報を頼りに森の中に入ってみることとした。
内心はほとんど出会うことは不可能だとあきらめていたのだが。
やはりまったくあてのない捜索は困難を極め、2時間ほど彷徨い続ける羽目に陥ってしまった。バンガローを過ぎ、裏に見つけた踏み跡をたどって、これで出会えなければ引き返そうと思っていた矢先であった。厳しい登りが続く頭上に、それらしき樹の影が見えてきた。
この樹の特徴は、何と言っても岩盤上に生えた根張りと、そこから立ち上がる幹の質感であろう。
ちょっとした刺激で、あっけなくその命を閉じてしまいそうなはかなさも併せ持つ。
現在の状況は未確認だが、案内板も出さずそっとしておきたいのが本音である。。