北杜市中心部より清里を目指して旧・佐久往還道(甲州と信州を結ぶ旧道)を進むと臨済宗の名刹「津金山・海岸寺」がある。
西暦717年に行基菩薩が庵をかまえ、千手千眼観世音の像を彫り祀ったのがはじまりといわれる古刹である。
現在の峠道は整備された舗装路が通過するが、清里へ抜ける車はほぼ全てが国道を利用するために、今でも静かな佇まいを見せる峠道である。かつての街道全盛時代は峠を背後に抱えた難所であったことだろう。
その峠の途中に海岸寺はあり、南アルプスを正面に望む風光明媚な地である。
駐車場脇の参道入り口には、臨済宗・妙心寺派の禅寺「津金山・海岸寺」は、人の生きていく道を静かに考えるところです。
この寺は、観光のための開放はいたしておりません。との立て札が・・・何か浮世離れした別天地の予感がするのだった。
境内の仁王門背後に1本、峠入り口付近の旧参道沿いに2本の大スギが残っており、どちらも500年ほどの時を経たものであろうか。樹勢は旺盛で、未だ若々しい姿をしたスギである。
何よりも観光客とは無縁の地であることがありがたい。落ち着いた雰囲気で、のんびりするには打って付けの寺院である。