雁坂トンネルができてからは、埼玉県と山梨県との行き来が画期的に楽になった。かつては日本三大峠としても知られるほどの難所であり、98年までは車さえ寄せ付けない国道であったのだ。
広瀬の大ならはそんな国道140号線沿いに立っており、埼玉方面に向かい、広瀬の集落をすぎたあたりにある。
いかにもならの大木らしい堂々とした枝張りで、車を運転していてもその大きさにすぐ存在が気づくはずである。
根元には山の神が祀られており、お供え用の祭壇まで設えてある。幹の表面には一部小さな穴が開いており、どうやら中心部は空洞となっている様子であるが、綺麗な半円形の樹冠を保っており樹勢は旺盛のようである。
コナラとしては関東ではもちろんのこと、全国的に見ても相当な巨樹の1本であろう。
ここ10年間、車の往来の激しい環境に晒されるようになったことを、このナラはどのように思っているのであろうか。