最上地方では、最上山岳会の方々の手によって新しい巨樹の発見が相次いでいるが、その中でも最上を代表する巨樹の一本がこのアカマツである。全国の名松が枯れていくなか、このマツは生き残り、押し出されるような形で日本一となった。
遠方より望む姿は優雅で、マツの気品を感じさせるものであるが、根元に立つと印象はがらりと変化する。
東法田の集落より案内板に導かれるように山を登りはじめ、急坂を10分ほど登った中腹に、それは忽然と現れる。
急斜面に根を張るため、谷側の根は洗い出されてしまっており、筋骨隆々とした姿でとてもアカマツの根とは信じがたい。
写真を見てお分かりのとおり、このマツも健全であるとは言い難い。地上2m付近より4株に別れて成長していたのだが、そのうち1株はすでに枯れてしまっており、残る山側の樹皮もボロボロの状態にある。
周辺にマツが見られないのが幸いしているのであろうか、マツクイムシの被害も緩やかであるのかも知れない。
この付近は巨樹の群生地ともいえるところで、谷を隔てて対岸の山頂付近には「権現山の大カツラ」、背後の山を越えた谷には「末沢のカツラ」が控えている。
※1 環境省資料による
※2 現地解説板による