巨樹といえば「縄文杉」、縄文杉と言えば「巨樹」と言われるまでに有名となってしまった、日本の代表的なスギの1本であろう。
屋久島の世界自然遺産登録も、このスギを有名にさせてしまった要因の一つであろう。
屋久島観光シーズンには数百名もの登山客で賑わうことになり、根元の保護を目的にウッドデッキが設置され、根元には近づけないよう配慮がなされている。
かつては木肌に触れることも可能であったが、この見物人の多さからすると妥当な判断であろうか。
荒川登山口から約5時間、往復では9時間ほどの行程をたどることとなるため、訪問に際して躊躇なさる方が多いのも事実だ。
しかし最近は登山道もかなり整備され、以前のように這いつくばって登るような箇所は無くなった。普通の体力をお持ちであるならば訪問は可能であろう。
縄文杉に到達し、感極まって泣いている方を何人見たことか。
アプローチの大変さゆえの感動や、あまりにも巨大な姿だけではなく、このスギには人の心に訴えかける「何か」を備え持っているようである。
近年になって根元の土壌流出、大枝の枯損、表皮の剥ぎ取り事件など話題には事欠かないが、周辺の植生も含めて再考する時期に来ているのではないだろうか。