杉沢の大カヤから2km弱、相賀谷川を遡ると上相賀(かみおうか)の集落にさしかかる。
集落の手前に数件民家があるが、その民家の脇に埋もれるような格好で立っているのが上相賀の大カヤである。
これだけの太さを誇っていながら、すぐ下を通る県道からはほとんど見えないのだ。道路脇に解説板が設置してあるので、これを目印として訪問するしか無さそうである。
ヤブの中に埋もれている印象が強いが、初めて対面する際の不気味さは全国数多い巨樹の中でもダントツであろう。
横に出た大枝が折れた空洞が、まるで地球外の未知の生物の目か口のような感じに写ってしまうのである。
まさに見てはいけない物を見てしまったかのような、来てはいけなかったかな?と反省させられるような雰囲気があたりを覆うようである。
このカヤも雌株で、大量のカヤの実が地面には落ちていた。
杉沢の大カヤと同じく約12年ぶりの訪問であったが、こちらのカヤも成長しており、約20cmほどの成長を見せていた。
杉沢の大カヤが陽であるならば、間違いなくこちらは陰であるが、人に諂うようなことを微塵も感じさせないその表情は頼もしくもある。自分では認めたくはないのであるが、結構私のお気に入りのカヤなのかも知れない。
智満寺の十本杉に訪れる際には、是非とも立ち寄っておきたいカヤである。