名阪国道の福住インターを降り、北へ3kmほど進むと別所の集落に達する。北へは狭い峠越えの道へと変わるので車の数も少なく、長閑な山村といった風情だ。
ここの集落から西の山を望むと大きなスギの梢が見えるが、これが婆羅門杉である。
その名称に心底惹かれ、かねてから訪問したい巨樹であったが、2008年の初夏に実現した。
それは想像通りの迫力に満ちあふれた文句なしのスギであった。
一見廃寺のようであったが、寺に並び立つ民家からはテレビの音が聞こえてくるのでひと声掛けると、中から老婆が出てきて婆羅門杉の由来などを聞かせてくれた。
向かって右側のスギが一回り大きく、その樹形はまるで台湾にある紅檜と瓜二つ。樹皮の色もまるで紅檜である。
もしかして・・・・と思い、葉を見るがやはりそれはスギであった。
中央を通る石段は、スギの成長にともない盛り上がるものあり、傾くものありといった感じで、味わい深いものとなっている。
これだけのスギでありながら無指定なのは何か解せないものがある。天理市にはひと言申し上げたい気持ちになったのは正直なところである。
関西地方の隠れたスギの名木と言っても良いだろう。