三重県北部、鈴鹿山脈山麓の菰野町に福王神社はひっそりと鎮座している。
樹齢を重ねたスギが多い中で、ひときわ異彩を放っているのがこの御神木である。「失礼ですが、まだ生きてらっしゃいますか?」と聞きたくなるような出で立ちであるのだ。
岐阜県の石徹白の大スギは、いわば上品に年輪を重ねたと言うのであれば、こちらは波瀾万丈の生涯を送り続け、老兵ここにあり!という表現が最もふさわしいであろうか。
それにしても凄まじいばかりの形相をしたスギもあったものである。すぐ傍らには、まだまだ若いスギの巨木たちも存在するが、この御神木だけは突出した存在だ。杉の神木は見る人によっては、もう虫の息で見るに忍びないとも感じるであろう。実際かなりの部分で樹勢は衰えているが、神聖な雰囲気は抜群だろう。
別名太子杉、千段杉とも呼ばれ、樹齢は1000年以上と伝えられているそうだ。