押しも押されもせぬ日本を代表する巨樹の一本であろう。その存在感は石徹白の大杉と並び日本でも最右翼であろうか。
縄文杉が発見されるまでは、日本最大のスギとして君臨していた杉の大スギ。樹齢も3000年と伝えられ、屋久島のスギ立ちにも引けを取らない。
南大杉と北大杉が仲良く並び、夫婦杉と称されることもあるが、南大杉のあまりもの大きさに北大杉が小さく見えてしまう。
しかし北大杉自身も巨大で、その幹周りは環境省値10.6m、高さも44mの高さが実測であり、日本でも有数のスギである。
一方の南大杉は南側に3枚の板根を持ち、大きさをよりいっそう引き立てる役目を果たしている。地元の方に聞いてみると、かつて脇に成長していた小さなスギが、南大杉の成長により接触し癒着してしまったものだとも聞いた。よくよく眺めていると、なるほどそのようにとれなくもないようだ。
真実の追求はさておき、特筆すべき点はその樹高であろう。
今では絶版となってしまった天然記念物一覧によると、福島県の杉沢の大スギと並び68mとされ、日本一背の高いスギ=樹木とされたことだ。
かつて某テレビ局が正確な樹高を計測するため、猿にひもを持たせ梢の先まで登らせたとのことだが、そのときでも60m以上あったそうである。この台風銀座の高知県で、よくぞここまで究極の成長を遂げたものである。
現在は根元周囲を二重の柵で保護し、駐車場脇あたりは公園として整備され、梢の先まで見通せる環境となった。
そのお陰で樹高が計測できたのであるが、かつての高さは既に無く、52mに留まってしまった。頭頂部は残念ながら折れてしまい白骨化しているが、それでもこの樹高は全国でも有数な樹高の持ち主と言っても良いだろう。
かつては70m近い樹高を誇っていたのも頷ける結果だ。
幹の太さは、もう言うまでもないであろう。ある意味、縄文杉よりも杉の大スギの方がスギらしく、神聖さはまさに日本一。
いかにも日本の社寺に欠かせないものだということを知ることとなるであろう。
もうこのスギには何度訪れたことだろうか。
訪問する度に神社の神聖な雰囲気が薄れていくのは残念だが、スギにも補修のために付けられた真鍮板が痛々しい。高速の開通により少しでも環境が良くなればと、願ってやまない昨今だ。