2009年暮れから、よく10年年明けにかけて、しばらく行っていなかった四国に行ってきた。
松尾のアコウにも18年ぶりの訪問であったが、かつての雰囲気とはまったく違い、周辺も整備されてすっかり綺麗になっていた。
アコウの根元には車が乗り入れできないように改善され、見学者のために四阿までできているのはビックリ。
どこに行ってもほとんど大切にされない宿命のアコウで、ここまで大切にされているのはまことに心強い。
アコウの樹勢は旺盛で、傷みらしい傷みもほとんど感じられないほどの元気さを誇っている。
解説板の数値を信じるならば、30年前に幹周9mだったものが2010年には10.6m!この成長の早さには脱帽である。
アコウは谷側にかなり傾斜して生長しており、山側の地面には、この巨体を支えるべく大きな板根を発達させ、谷に引きずり込まれないよう必死に踏ん張っている様子が手に取るように分かる。
アコウは絞殺木とも呼ばれるとおり、ほとんどの場合幹の中に宿主となった木を隠している。絞め殺された木は不幸であったとしか言いようがないのであるが、ここまで大きく育ったのであれば絞め殺されても本望であろうか。
港へと続く道を挟んで対面に現在絞め殺し進行中のアコウがあり、成長過程を見学するにはもってこいである。親木を絞め殺した後の中空となった幹の様子をしげしげと眺められるのだ。
すぐそばに松尾天満宮があるが、ここの御神木として祀られたのかは、はっきりとしない。
なお、国指定天然記念物と記してあるが、周辺3本のアコウを含め、松尾のアコウ自生地としての指定である。