国指定特別天然記念物「蒲生のクス」

大正11年3月8日(国天然記念物指定) 昭和27年3月29日(国特別天然記念物指定)
推定樹齢 1500年  樹高 30.00m  目通り幹廻り 24.22m

 「蒲生のクス」は、昭和63年度に環境庁の巨樹・巨木林調査によって、日本一の巨樹であることが証明された。
 樹幹の下部には多くの凹凸が多く、内部には直径4.5m(約8畳敷)の空洞がある。 枝張りは四方に広がり、その壮観な様は、まるで怪鳥が空から降り立ったようである。
 保安4年(1123年)閏2月21日に、蒲生院の領主であった蒲生上総介舜清が、豊前国宇佐八幡宮を勧請して、この地に正八幡若宮(蒲生八幡神社) を建立した。その時すでに「蒲生のクス」は、神木として祀られていたという。
 伝説では、和気清麻呂が宇佐八幡の信託を奉上し大隅に流された時に蒲生を訪れて、手にした杖を大地に刺したところ、それが根づき大きく成長したものが 「蒲生のクス」だとも言われている。また、出水地方に残る伝説では、悲しき恋物語によって「出水の大楠」と 「蒲生のクス」は互いに相思の楠であるとも言われている。
 これまでの長い歳月や自然災害の影響で「蒲生のクス」の樹勢に衰退が見られたため蒲生町では、この歴史的遺産を末永く保護し後世に残していこうと、 平成8年度から4ヶ年計画で国庫補助事業による「蒲生のクス」保護増殖事業を実施した。
     蒲生町教育委員会

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蒲生のクス




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蒲生のクス
指 定 国指定特別天然記念物 
指定年月日 1952年3月29日 (特天)  
所在地 鹿児島県姶良郡蒲生町上久徳2259、八幡神社境内
解説板 あり   詳細を見る
樹勢等 良好
特記事項 日本一の幹回りを持つとされる  
お勧め度 ★★★★
到達難易度 ☆☆☆☆     下車後すぐ
撮影日 2009年10月11日
 環境省値  解説板値   実測値
幹  周  24.22m  24.22m   
樹  高     30m     30m     27m
樹  齢   伝承1500年   1500年   
実測詳細  

ホームページ内にもたびたび登場する樹であり、もう説明の必要もない存在であろう。
日本最大
の幹周を持つとされる巨樹である。幹周りは24mを越え、根回りは33m以上を誇っている。
近くで眺めると、もうこれは岩のようであると言っても過言ではないほどの迫力である。
樹齢も1500年説から3000年説まで、諸説が飛び交っているようであるが、近年は1500年説が一般となったようである。
 ご覧のとおり根張りが非常に発達しているため、幹周を計測する部位によって数値が変動するため、この樹を見る方によって印象は様々であろう。しかし根元に立って梢を眺めると、その存在感、迫力には誰しもが圧倒されるに違いない。やはり日本最大のクスであることは間違いのないところであろうか。
 この日本最大のクスにも15年ほど前あたりから樹勢にかげりが見え始め、治療が必要な状況に陥ってしまったようだ。
平成8年度からは樹木医3名の指導のもと、ついに樹勢回復事業が始められた。総額で9000万円を超える超弩級の保護対策事業と言えるだろう。大クスの根の周囲を掘り起こすと、かつて使用されていたコンクリートの塊や、コンクリート製のU字溝などが出てきて、根の発達の妨げになっていることも判明した。これらをすべて撤去し、北側の根元の地面も改良し、駐車場には浸透性のタイルも貼られて万全の体制となった。
そして治療の最終年度には根元上に観光用に木道が設置され、数年に渡って行われた樹勢回復処置がひとまず終了した。
この木道に関してはあまりにも近くに作りすぎたと懸念の声も上がっているようであるが・・・・
2009年に訪問した際には、なるほど以前より葉の数が増え緑の量が増えたようではある。しかし、2年間にわたって九州には台風が上陸していない状況であり、クスとしても樹冠を拡げるチャンスであったわけだ。最良の時期に見たこととなるので、樹勢に関しては、もう少し状況を見てからの判断に任せた方が良さそうである。
 2009年訪問の際には、大クスの空洞内に入ることができたので手動スライドショーにUPしておいたが、内部は将来の治療のために櫓をそのまま残し、治療をしやすい状況のまま保存してあった。内部は想像よりも狭く約8畳ほどの広さであり、出入りにはちょっと苦労させられた。
大相撲の琴欧洲関も空洞に入ったようで、やはり入るときには苦労したそうだ。後で聞いたのだが後ろからドンッ!とばかりに押されて内部に入ったとか!


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