西蓮寺は霞ヶ浦を見下ろす高台にあり、延暦元年(782年)最仙上人によって開創された天台宗の古刹といわれる。
イチョウは最仙上人が使っていた杖が成長したものといわれ、別名「御杖銀杏」とも呼ばれているそうだ。
境内には2本のイチョウがあり、山門に近いものが一号株、本堂に近いものが二号株とされている。
大きさは断然二号株が勝っており、均整の取れた立派なイチョウである。
一号株は大きさでは少々劣るが、人を惹きつける魅力では断然こちらが上であろう。明治のころの火災により甚大な被害を受けたようだが、その災難のあとが現在見られるような特異な樹形を作ったのであろう。
また、多数の乳を下げているのも特徴で、ともに雄株でありながら一号株にのみ成長が著しい。
上半身が発達した、いわゆる片太りのような筋肉質の樹形であり、斜めに成長しているアンバランスさも手伝ってか、関東のイチョウでは希に見る名木といっても良いだろう。
訪問時はちょうど紅葉の真っ盛りで、大勢のカメラマン、近所のご老人など、思い思いの散策を楽しんでおられる姿は印象的であった。