氷ノ山後山那岐山国定公園内、但馬高原植物園内にあるカツラの巨樹です。この大カツラを見学するには入園料500円也を払わなければなりませんが、それに値するカツラの名木といえるでしょう。
この大カツラの最大特徴は、幅1mほどの川の流れがカツラの根元部分を貫いて流れていることで、まさに水と一体化した姿には、誰しもが驚きを隠せないでしょう。
全国に数多いカツラの巨樹、そのほとんどが川の流れ、または水の存在する場所に存在しているのですが、川の流れを跨いでしまっている極端な例は他に見たことがありません。
よくぞ今まで流されずに残ったものだと感心することしきりです。
根元を流れる川の水量は一日1000tもの量で、植物園内の景観を作り出しているのも、この川の流れのお陰ともいえます。
大きな枝がかなり失われているようですが、樹高も高く勢いはまだまだ旺盛な様子。
根元まで通じる木道の終点には、水飲み場が設置されており、簡単なウッドデッキ風の休憩所があり、水を飲むためのコップも用意されている力の入れようです。
またカツラの南方を通る自動車道路にも「カツラの千年水」としてスタンドも設置され、手軽に自然の恵みを味わうことが可能となっています。
香美町一帯は巨大カツラが数多く存在する地。その中でも代表的なカツラの一本と言えるでしょう。
ここから北東の尾根を一つ越えたところに「兎和野の大カツラ」が存在し、南には「別宮のカツラ」があります。
※1 環境省資料による