十勝の名木100選というものを知り、その中に大きなミズナラがあるのを知ってしまった。
これはどうやら普通では行けそうもないミズナラと諦めていたのだが、北海道取材のついででもあり、後悔はしたくなかったので東台町営牧場までは行ってみた。
牧場内はもぬけの殻で、かなり奥まったところから草刈りの音が聞こえる。牧場の方に詳細を聞きつつ、牧場内に立ち入る許可をいただいた。
教えていただいた通りに行ってみるが、もう完全にヤブが成長しきっており発見もままならない。とにかく人がいないのだから誰に聞くこともできないのだ。
1時間ほど探索をしたが、とても探せる当てもなく諦めたその瞬間であった。遠方に見える小高い丘に大きな樹冠が見えた。
「あれだ!」とばかりに車を走らせるが、近くに行くとその姿は忽然と消え去るのだった。
見当を付けてヤブの中に潜り込み悪戦苦闘の末、やっと辿り着いたのがこのミズナラ。
二股に分かれているが、根元は完全な一本である。主幹は折れてしまっているようだが、幹の太さはミズナラとしては異常なほどの威圧感が感じられる。
ミズナラで幹周7mを越えるものは長野県の「小黒川のミズナラ」のみで、コナラでは広島県「帝釈始終のコナラ」だけである。
このミズナラは全国で3位のナラということになるであろうか。
ともかくも、普通では出会うことはほとんど不可能。地元での観察会などを利用するのが一般的であろうか。牧場の入場許可も必要だ。車で入れたとしても4駆が必要であろう。
道無き道のヤブ漕ぎも覚悟しなければならず、かなりの苦痛を伴うと思われる。事実、この日の夜には、身体に3匹のダニが潜り込んでおり、温泉では大変な目にあってしまった。ヤマビルと同様の覚悟が必要であろう。