赤城山西麓の裾野を縫うように走る旧道沿いの川額集落に曹洞宗雲昌寺がある。境内の東側、建物に挟まれ道路に面するように立っているのが雲昌寺の大ケヤキである。
写真のように、根の大きさからは想像できないこぢんまりとまとまってしまった感のあるケヤキである。
これには解説板にあるとおり、火災で幹が焼けてしまったからに他ならないであろう。
現在も空洞内には焼けこげた痕跡が明瞭に残り、身を挺して寺を守ったことを知ることができる。
すぐそばに建物や車庫が迫り、かなり窮屈な印象は否めないが、根張りの雄大さは相当なもので、もし火災に遭わずに残っていたなら、さぞかし雄大な樹形だっただろうと想像される。
クスノキなどと同じく、根の肥大した部分を計測せざるを得なく実測値は11mを超えるものとなり驚いたが、じっくりと検証してみると10mクラスのケヤキであることに疑いはないようだ。
余りにも立地の場所が悪く、これが大きさをスポイルしている原因であろう。
現在は火災の影響もなく盛んに葉を茂らせている。
火災で成長が阻害された分を取り戻そうとしているかのような元気の良さを見せており、まったく申し分ない樹勢の様子。
いつもケヤキを見せていただくのに寺の方にひと声かけると、「どうぞどうぞ」と、優しく導いていただける。お寺の方の心遣いがいつも嬉しく感じる。
境内に西側はちょっとした展望所となっており、時間を忘れてのんびりとするのも良いだろう。