中之条のさいかち由緒

 樹令約六百年、目通り十七尺(五・六七メートル)宮城県刈田郡の「さいかち」と並び称される名木である。
 樹の実は往古に於て馬を洗うのに用いられた(下学集)。此地一帯は延喜式に依る朝廷の御牧であって上野九牧の一、王朝時代市代牧と称され 天暦元年八月(約千余年前)には名馬白波を村上帝に献上した。源平の時代清和源氏氏の直流が此地に牧監として赴任、岩井堂城にあったことも 確実視されている。更に下って戦国時代天正八年(三百八十年前)沼田上代となった海野能登守輝幸の愛馬も市城黒と称して此地の産である。 寛保二年(二百十年前)の大水害に於て被害を受けたが、爾来狩野家の鬼門除の樹木として現在に至っている。
昭和三十年一月

  中之条教育委員会           

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中之条のサイカチ



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中之条のサイカチ
指 定 群馬県指定天然記念物
指定年月日 1955年1月14日 
所在地 群馬県吾妻郡中之条町市城372-1
解説板 あり   詳細を見る
樹勢等 良好
特記事項   
お勧め度 ★★☆☆
到達難易度 ☆☆☆  下車後徒歩5分ほど
撮影日 2009年8月12日
 環境省値  解説板値   実測値
幹  周   4.90m   5.60m   5.18m
樹  高     14m          14m
樹  齢  300年以上    600年   
実測詳細 高地面から地上1.3m地点を計測 

なかなか珍しいサイカチの巨木である。
関東近辺では山梨県北杜市にある「鳥久保のサイカチ」あたりと双璧となるのであろうか。
このサイカチ、国道下り線側に向けて「サイカチの木 日本一」の看板が誇らしげに掲げられているが、実際には全国で TOP5にようやく入るほどのものであろうと思われる。
実際のところ東北から北海道にかけてはサイカチの巨木は結構多く、秋田県大仙市には幹回り7.12mのものを私は確認しているほどであるから、地元では誇らしい地元を代表する名木ではあるだろうが、この看板はちょっと勇み足だったようである。
中之条のサイカチは、沼田市と上田市を結ぶ国道144号線沿いに立っており、幹をかすめるようにひっきりなしにトラックなどが通り過ぎる。そのため国道側の枝は上部しか生長しておらず、下部の枝は生長する隙すら与えられていない状況だ。
それにも拘わらず樹冠はこんもりとして樹勢は健全に近く、サイカチ本人には悪いのだが理解不能に近いような木である。
訪問するにも、近くに駐車場がなく、市城の駅に駐めるなどして歩いてアクセスするしかないので注意が必要である。


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