草津温泉中心部から東へ約2.5kmほどのところに嫗仙の滝があり、滝までは約30分の徒歩となる。
下り一辺倒の急坂で、降りながら帰りの登りのことを思うと足取りも重たくなってしまいがちなほどの坂である。
斜面を下りきり谷底に達すると、滝の手前にカツラとトチノキの存在を示す案内板があるため、迷わずに行けるのはありがたい。
トチノキは約30°ほどの急斜面に立っており、かなり傾いて立っている状況。若木の頃に地滑りなどの被害に遭い、傾いたまま生長したために現在見られるような姿になったとも考えられそうで、かなり不安定そうな姿である。
主幹そのものは背が低く、すぐに7本ほどの細い幹に分かれており、これらはほとんど直上していることから、やはり成長段階で幹が傾いた可能性が高そうだ。
ほぼ崖のような斜面にあるため幹周りの実測は出来なかったが、大きさ以上に迫力を感じさせる樹形であることは間違いなさそうで、想像以上に見栄えの良さに大満足だったのを思い出す。
近くにある嫗仙の滝のカツラが林野庁の100選に選定されたため訪問する方が増えたが、こちらはまったく無名のトチノキであると言えそうである。