クスノキは南方に育つ木で、群馬県あたりはほとんど北限に近いところである。
しかし、その北限に近い赤城おろしの空っ風の吹きすさぶ地に、これだけのクスノキが成長しているのだから驚きである。
どうやら2本が合体しているような樹形であるが、大きく枝葉を広げている姿はいかにもクスノキらしい。
九州などでこの程度の大きさのクスを見ても感動に乏しいが、さすがに郡馬で見ると「がんばれ!」と声を掛けたくなってくる。
かつては隣に小屋が建っていたが、現在はそれも取り壊され平野の中にポツンと立っている姿は印象的だ。
訪問時に所有者の方と話がする幸運にも恵まれ、このクスノキにまつわる話を聞くことも出来た。
秋に訪問した際には、根元を彼岸花が埋め尽くしており、またとない撮影チャンスをも与えていただいた。
樹形も抜群、樹勢も旺盛であるが、北関東で生き抜くクスノキ、それだけで名木と呼んで良いだろう。
全国に数多いクスノキの中でも、私のお気に入りのクスノキとなってしまったのは言うまでもない。