宇美八幡は多数の大クスが境内を覆い、鳥井脇の神社入り口には日本第一樟の森との看板まであるほどだ。
実際に境内に一歩足を踏み入れると、その言葉が間違いでないことはすぐに分かる。
他の神社にあったなら、間違いなく御神木として奉られるであろう大きさのクスノキが境内のあちらこちらにゴロゴロしているのである。
この森の中で主的な存在であるのが、拝殿左奥に鎮座する「衣掛の森」である。
国指定天然記念物への指定も古く、大正時代の指定であり日本の代表的な巨樹であることも知ることができる。
写真のとおり、もう既に幹は大きく二つに分断している状況であるが、若葉を大量に茂らせ樹勢は悪くないようである。
10年ほど前は、空洞に木製の覆いが施されており、よりいっそう悲惨に見えたものだが、現在ではそういうこともない。
西側に生育する幹は多分ヒコバエが成長したものであろうが、こちらが健全であり、将来は朽ちかけている主幹に代わって命を引き継ぐであろう。
2008年初春、全国巨樹・巨木林の会で行った観察会にて、宮司さんのご厚意により実際に幹の計測を行ったが、その際の値が18.5mであり、実質全国でも5本の指に入る樟であることが確認できた。
境内には他に「湯蓋の森」「蚊田の森」など多数の巨木クスノキ群に覆われており、巨木好きにはたまらない日本一の神社と言っても過言ではないだろう。